植物療法の本場フランスなどで学んだ知識と、生理学に基づいた確かなアロマテラピーをお伝えします。まずは無料講座から。
ティーツリー
基本情報
一般名:ティーツリー
学名:Melaleuca alternifolia
科名:フトモモ科
産地:オーストラリアなど
抽出方法:水蒸気蒸留法
抽出部位:葉
主成分 テルピネン-4-オール、γ-テルピネン、α-テルピネン、1,8-シネオールなど
主な効果・効能
抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗寄生虫、抗炎症、鎮痙、鎮痛、鎮静、うっ滞除去、免疫賦活など
解説
抗感染作用が高く、色んな細菌や真菌に幅広く効果があると言われています。皮膚刺激が少なく、小児にも使いやすい精油です。
原液塗布が可能な精油と言われていますが、原液塗布をすると肌が過敏になる可能性もあると言われていますので、原液塗布する場合は、狭い範囲での使用に止め、広い範囲に使用する場合は、15%濃度以下に希釈します。
抗感染作用に優れ、消化器系や呼吸器系の感染症、ニキビ、水虫や爪水虫、ヘルペスなどのウイルスの症状、花粉症などに適しています。
独特の香りのため芳香浴にはあまり使用されませんが、皮膚刺激もないので、香りが好きであれば使用して問題ありません。
抗真菌作用もあるので、カンジダ症に使用されることもあります。たまに、膣座薬のレシピを見かけることもあるのですが、精油の知識を持つ医学的な資格を持つ人が処方するのでない限り、個人の判断で使用するのは危険ですので、やめておきましょう。
ティーツリーの効果は、テルピネン-4-オールによるところが大きく、ティーツリーの原産国であるオーストラリアでは、テルピネン-4-オールを少なくとも30%以上、1.8-シネオールは15%を越えないことが基準となっています。1.8-シネオールの含有率が低く設定されているのは、1.8-シネオールの刺激が強いことに配慮されているからのようです。
この規格に合うように、他のメラレウカ属から抽出したテルピネン-4-オールを混ぜることもあるそうです。天然成分を混ぜているならOKという方、植物から抽出したそのままが良いという方、どちらもいらっしゃると思いますので、ティーツリー精油を購入する際はこういった点にもご留意いただければと思います。
保管方法に注意し、特に酸化したものを皮膚に塗布しないようにします。
使用方法と使用例
【使用方法】
皮膚塗布、芳香浴、経口摂取、ルームスプレー、食品香料、石鹸やアロマクラフト用香料
【使用例】
*水虫、皮膚真菌症(濃度約28.5%):ティーツリー20滴、ゼラニウム15滴、ローリエ5滴を5mLのヘーゼルナッツオイルで希釈します。1日3回、綿棒などで2~3週間患部に塗布します。
*ニキビ(濃度:約36.8%):ティーツリー15滴、スパイクラベンダー15滴、パルマローザ5滴をヘーゼルナッツオイル3mLで希釈します。綿棒に付け、1日3回塗ります。目の周りは不可。
*気管支炎や風邪、インフルエンザ用ローション(濃度:約9%):ヴィンツァラ・シネオール9滴、ユーカリ・グロブルス7滴、ティーツリー2滴、ローリエ2滴をマカダミアナッツオイル10mLで希釈します。1日3~4回、3~5日間、胸や背中、足の裏など皮膚の強いところに塗ります。
*花粉症:ティーツリー1滴、ユーカリ・ラディアタ1滴をお出かけ前にマスクの外側に付けます。直接肌に付かないようにご注意ください。
*小さな傷の消毒:ティーツリーの原液を塗布します。その後、真正ラベンダーやラバンジン・スーパー(またはアブリアリス)を塗布すると痛みを鎮め、傷の治りを早めます。
精油の濃度は、精油1滴あたり0.05mLで計算しています。メーカーによって1滴の量が違いますので、使用前にご確認ください。
注意事項
・Melaleuca属の精油をイヌやネコに外用で用いた際の中毒症状が報告されていますので、イヌやネコなどペットには使用しないでください。
・小児、認知症の方、ペットが触れない場所に保管してください。
・推奨される用量を超えないようにしてください。
・目や粘膜との接触をすべて避けてください。目に入ったり、粘膜に付いた場合は新鮮な植物油で流してください。水を使うと、より体内に浸透しやすくなります。
・本サイトでは、日本で一般的に広まっている塗布濃度よりも高めの濃度でブレンドレシピを書いていることがあります。ご不安な方は低濃度からお試しください。必ずパッチテストを行ってからご使用ください。
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