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ラヴィンツァラ・シネオール
基本情報
一般名:ラヴィンツァラ・シネオール
学名:Cinnamomum camphora BS 1,8-cineole
科名:クスノキ科
産地:マダガスカル
抽出方法:水蒸気蒸留法
抽出部位:葉付き小枝
特性成分:1,8-シネオール、サビネン、α-テルピネオールなど
主な効果・効能
去痰、抗菌、抗ウイルス、抗炎症、抗カタル、鎮咳、麻酔、筋肉弛緩、免疫賦活、精神賦活、抗うつ、神経強壮、鎮痛、催眠など
解説
ラヴィンツァラは日本ではクスノキと呼ばれる植物で、ケモタイプの精油です。この植物学名の精油は他にも数種類あります。
また、この精油は近年までラヴェンサラ精油(Ravensara aromatica)と混同されていたため、少し古い情報には、この2種類の精油の内容が混同して書かれていることがあります。
購入前には植物学名と1,8-シネオールを45%以上含有するかを、使用前には使用方法がラヴェンサラではなく、ラヴィンツァラ・シネオールについて書かれた内容かを確認するようにします。
優れた抗感染作用があり、風邪やインフルエンザ、ヘルペス、帯状疱疹などに効果があります。不安やストレスの緩和、精神的にも肉体的にも疲弊してしまった時に活力を与えてくれます。筋肉痛や肩こりなどにも幅広く使用できるため、1本あるととても便利な精油です。
Cinnamomum camphoraの精油
植物学名が同じでも、産地や生育条件の違いによって含有成分が変わる精油をケモタイプの精油と呼びます。ケモタイプの精油としてタイムやローズマリーが有名ですが、これらの精油は一般名の後に特性成分を書いて販売されることが多いです。
例)タイム・チモール、ローズマリー・シネオールなど
ですが、こちらのページでご紹介しているラヴィンツァラ・シネオールに関しては、同じCinnamomum camphoraという植物学名でも、精油の一般名が違っています。
ラヴィンツァラの他には、ホーリーフやカンファーという名前で流通しています。含有成分は生育条件によって変わってきます。以下に記載しているのはあくまで目安です。
◆ラヴィンツァラ・シネオール
産地:マダガスカル
含有成分:1.8-シネオール50%以上、サビネン、α-テルピネオール、オイゲノールなど
◆ホーリーフ
産地:台湾、ベトナム、中国など
含有成分:リナロール85%以上
◆カンファーホワイト、ブラウン、ブルー
産地:台湾、日本など
含有成分
ホワイト:リモネン44.2%、p-シメン24.2%、α-ピネン6.5%、カンファー2.4%
ブラウン:サフロール50-60%、カンファー3%以下
ブルー:サフロール20%
サフロールには、発がん性や肝毒性があると言われていますので、カンファーブラウンやブルーはアロマテラピーでは使用されません。ラヴィンツァラ・シネオールにも少量含まれることがありますが、アロマテラピーに使用しても問題のない量です。
この植物学名の精油を使用するときは、学名だけでなく、成分分析表で含有成分を確認して、用途に合わせて使用するようにしましょう。
使用方法と使用例
【使用方法】
皮膚塗布、芳香浴、吸入、経口摂取、うがい、石鹸やアロマクラフト用香料
【使用例】
*肉体・精神疲労で免疫が下がっている時(濃度:約4.7%):ラヴィンツァラ・シネオール5滴、ティーツリー3滴、真正ラベンダー2滴をヘーゼルナッツオイル10mLで希釈して、1日2~3回、背中や首へ塗布します。
*毎日頑張っている人の精神賦活&身体活動向上、悪寒(大人のみ):ラヴィンツァラ・シネオール2、シナモン2、レモン2、ジンジャー1の割合でブレンドしたものを、1回2滴空カプセルに入れ、空いたスペースに食用物油を混ぜて飲用します。1日3回、7日間まで。体調がかなり悪いときや体力が慢性的に落ちている方には向きません。
*喉が痛い時:ラヴィンツァラ・シネオール1滴を水やぬるま湯に入れうがいをします。
※ピリピリとした刺激があります。日常的に使用するのではなく、症状がある時や特に予防したい時のみ使用します。
*帯状疱疹(治療のサポートとして/濃度:約6.2%):ラヴィンツァラ・シネオール5滴、コリンビア・シトリオドラ5滴、真正ラベンダー5滴、ティーツリー3滴、ペパーミント2滴をヘーゼルナッツオイル15mLで希釈して、1日2~3回塗布します。
精油の濃度は、精油1滴あたり0.05mLで計算しています。メーカーによって1滴の量が違いますので、使用前にご確認ください。
注意事項
・2歳以下の子供への使用は控えます。
・通院中、投薬中、基礎疾患のある方は医師・薬剤師にご相談の上でご利用ください。
・小児、認知症の方、ペットが触れない場所に保管してください。
・推奨される用量を超えないようにしてください。
・目や粘膜との接触をすべて避けてください。目に入ったり、粘膜に付いた場合は新鮮な植物油で流してください。水を使うと、より体内に浸透しやすくなります。
・本サイトでは、日本で一般的に広まっている塗布濃度よりも高めの濃度でブレンドレシピを書いていることがあります。ご不安な方は低濃度からお試しください。必ずパッチテストを行ってからご使用ください。
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