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精油の選び方
今の時代は、インターネットで色んなメーカーの精油を手軽に取り寄せられます。本当に質の良い精油もあれば、残念ながらそうでないものも出回っているのが現状です。
質の良くないものを使うと、逆効果になることさえあります。
このページでは、安全で効果的なアロマテラピーのための高品質精油の選び方をご案内します。
精油の選び方のポイント
購入前に下記の内容が製品に書かれているか、ホームページで公開されているかなどを調べることで、高品質な精油を手に入れる確率が高くなると思います。
目次
1.精油のラベルやWebの商品ページなどで確認したい情報
2.精油の検査方法
3.ケモタイプについて
4.製造元や販売元の理念
1.精油のラベルやWebの商品ページなどで確認したい情報
◆二名法による植物学名
例)Lavandula (属名) angustifolia(種小名)
◆原料植物の栽培方法=有機、野生、普通栽培など
◆精油の抽出方法
◆原産国
◆抽出部位
◆生育段階
◆抽出方法
◆保存料、添加物無添加かどうか
◆ロット番号
◆使用期限や製造年月
◆ケモタイプ
◆二名法による植物学名が書かれている
学名というと難しそうですが、簡単に言うと万国共通の名前のことです。この万国共通の名前は、基本的には「属名(ぞくめい)」と「種小名(しゅしょうめい)」の二個の単語からなるので、「二名法」と呼ばれます。例えば、アロマテラピーで使う代表的な精油の真正ラベンダーは、日本では真正ラベンダー、英語ではlavender、フランス語ではlavande vraieと呼ばれます。国によって、植物の名前って違いますよね。でも真正ラベンダーの学名のLavandula angustifoliaは、万国共通で、お互いにこの学名さえ分かっていれば、間違うことがないんです。
もし、全然言葉のわからない外国で精油を買いたい時でも、この学名さえ分かっていれば、何の精油かが分かってしまうわけです!なので、学名ってとっても便利なんです。
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真正ラベンダーの学名
Lavandula (属名) angustifolia(種小名)
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ちなみに、真正ラベンダーの学名は、Lavandula officinalisと書かれることもあります。officinalisは「薬用の」という意味で、angustifoliaは「細い葉の」という意味です。どちらも間違いではないですが、最近はangustifoliaを使う方が多いようです。
そんな学名ですが、アロマテラピーをする上では、便利なだけではなく、とっても重要な情報になります。
例えば、、、
ユーカリと言えば、風邪や花粉症に有効な精油として知られています。でも、「ユーカリ」という情報だけでは、アロマテラピーをする上では、不十分です。なぜならユーカリには、500種以上の種類が存在し、アロマテラピーにはそのうちの数種類が使用されます。ユーカリ・グロブルス、ユーカリ・ラディアタ、ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)などなど、色んなユーカリ精油が存在し、それらはすべて香りや効能が違います。
使用目的に合わせて精油を選びますが、もし、精油のラベルに学名が無く、「ユーカリ」としか記載されていないなら、どんな効果があるのかが分かりません。
ですので、必ず学名の書かれたラベルの貼ってある精油を使用しましょう。
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例)ユーカリ
☆ユーカリ・ラディアタ
学名:Eucalyptus radiata
特性成分:1,8-シネオール、α-テルピネオール、リモネン
使い方:主に上気道(鼻、喉)のケアに
☆ユーカリ・グロブルス
学名:Eucalyptus globulus
特性成分:1,8-シネオール、a-ピネン、グロブロール
使い方:主に下気道(気管支、肺)のケアに
☆ユーカリ・シトリオドラ(コリンビア・シトリオドラ)
学名:Eucalyptus citriodora(Corymbia citriodora)
特性成分:シトロネラール、シトロネロール、イソプレゴール
使い方:蚊除け、マッサージに
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◆原料植物の栽培方法(精油のグレード)
精油の原料となる芳香植物については、栽培方法などによって以下のように分類されます。
■オーガニック(有機)栽培
無農薬、無化学肥料で栽培されたもの(使用が認められている天然系農薬もあります)
日本では「有機JAS」が知られていますが、世界にも、ECOCERT エコサート・demeter デメターなどのオーガニック認証団体が存在します。オーガニック栽培と書かれているものは、通常これらの認証団体の公的な認証を取得しています。
■普通栽培
農薬や化学肥料なども使いながら栽培されたもの
■野生
自生している植物を収穫
周囲の環境が汚染されていない場所で収穫されたものは安全に使用できますが、そうでない場合は注意が必要かもしれません。
アロマテラピーに使用する精油は、オーガニック栽培の物を使用したいですね。
ただ、オーガニック認証を取るためには、高額な費用がかかるため、小規模の農家さんは認証を取らないこともあるそうです。ですので、認証の取れていない原料であっても安心して使える高品質の精油はあります。
また、オーガニック認証が取れている農場の隣が農薬を使う農場だったり、大気汚染、河川の汚染などの影響で、オーガニック認証の取れている精油でも農薬が検出されることもあるそうです。
ですので、残留農薬試験に合格している精油を選ぶのも良いと思います。
また、生育段階(開花時、完全に成熟した段階など)や部位(茎、果皮、つぼみ、開花した花、開花状態の地上部など)、生育環境(栽培地など)により同じ植物でも抽出される成分がかなり異なる事も多い為、それらを区別して選ぶ必要があります。
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今西二郎 著 『補完・代替医療 メディカル・アロマセラピー』 金芳堂、2006年
には、精油製品は次の3つのグレードに分けられるとあります。
【1】インダストリアルグレード:
産業用に使用され、合成香料が含まれる。不純物が含まれ、直接肌に使用した場合、炎症などを起こす可能性が高いので、アロマテラピーには使用しない。
【2】100%ピュア&ナチュラルグレード:
合成香料は含まれないが、残留農薬についての保証はない。
【3】オーガニックグレード:
有機栽培された香料植物から採取され、残留農薬は含まれない。アロマテラピーで利用される。ヨーロッパでは、国際有機認証機関であるECOCERT(エコサート)の認証がある。
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◆精油の抽出方法
■水蒸気蒸留法
精油を製造する際には、ほとんどの精油が水蒸気蒸留法にて抽出されています。水蒸気蒸留法と言っても、色んな方法があり、使う蒸留釜や抽出する技術者の技術によって、同じ原材料を使っても全く違う成分の精油が出来上がったりします。
品質の良い精油を製造するためにどのような蒸留条件は以下のようなものです。
1.水蒸気を直接当てない構造の釜を使用する必要がある
2.精油に精通した技術者が製造する
3.成分カットや成分調節をしない
4.時間をかけて温度や圧力を調節しながら抽出する
■圧搾法
オレンジやレモンなどの柑橘系の果皮は主にこの方法で抽出されます。
本来はこの方法で作られた物は厳密にはエッセンシャルオイルではなく、エッセンスと言い、水蒸気蒸留法で抽出されたものをエッセンシャルオイルと言います。
柑橘類の中には、水蒸気蒸留法で抽出された精油も存在しますので、購入前に念のため確認しましょう。
他にも、溶剤抽出法や超臨界流体抽出法などが存在しますが、溶剤抽出法は、抽出の際に使用した溶剤が残留していることがありますので、使用の際は注意が必要です。超臨界流体抽出法は、1980年代に導入された方法で、溶剤の残留の心配はなく、製造過程の熱や水による成分の変質はないですが、水蒸気蒸留法などと抽出される成分がことなりますので、使用の際には成分分析表を確認してから使いたいものです。
◆原産国
精油を製造する際には、ほ