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成分分析表の読み方

成分分析表がついていても、いまいち読み方がわからない・・・。

​より安全性にこだわりたい方、より深く精油を知りたい方に、成分分析表の読み方と活用方法をご案内

​成分分析法の読み方解説

 

こちらは私が使用しているメーカーのエッセンシャルオイルの分析表です。

フランス語と英語で書かれていますので、翻訳と解説をしていきます。

画像は日本の総代理店の許可を得て使用しています。

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No.1

1、BULLETIN D'ANALYSE(仏)/ANALYSIS REPORT(英)
日本語訳:分析レポート

2、Sakura L'avenir
日本語訳:サクラ ラヴニール(メーカー名)

3、Huile essentielle / Essential oil
日本語訳:エッセンシャルオイル

4、Nom botanique / Botanical name

LAVANDULA ANGUSTIFOLIA
日本語訳:植物名 ラバンデュラ アングスティフォリア(真正ラベンダーの学名)
解説:必ず二名法による植物学名が書いてあるものを使用してください。植物の名称に関する詳細はこちら→

5、Lot N° / Batch N° - EXP LAANFL0620 - 06/2025
日本語訳:ロットナンバー-使用期限 LAANFL0620 - 2025年6月
解説:ロットナンバーとは、メーカーにもよりますが、そのシーズンに収穫した原材料から蒸留したエッセンシャルオイルに当てられた番号のことです。ロットナンバーは、製造元や原材料にまで辿りつける重要な情報です。エッセンシャルオイルは、自然の原料を使用しているため、毎年含有成分が違います。ですので、ロットナンバーの書かれていない成分分析表は意味がありません
使用期限はあくまで未開封のものの期限です。開封したものは、エッセンシャルオイルの種類によって異なります。特に圧搾法で抽出されたレモンなどの柑橘系は開封後1か月程度と言われていますし、2~3年大丈夫な精油もあります。使用期限や保存方法についての詳細はこちら→

6、Nom commun / Common name

LAVANDE OFFICINALE / TRUE LAVENDER
日本語訳:一般名 トゥルーラベンダー(真正ラベンダー)

7、N° CAS / CAS N° 8000-28-0
日本語訳:キャスナンバー 8000-28-0
解説:キャスナンバーは、世界的に利用されている個々の化学物質に固有の識別番号です。

8、Origine géographique / Geographical origin Bulgarie/ Bulgaria
日本語訳:原料産地 ブルガリア

解説:産地によって含有成分が大きく変わるので、産地もチェックします。産地によって、特に成分の変わるものをケモタイプということがあります。ケモタイプについての詳細はこちら→

9、Mode de culture / Mode of culture

Biologique / Organic
日本語訳:生育要件 有機栽培
解説:栽培方法には、普通栽培(化学肥料、農薬使用)、有機栽培(遺伝子組み換え肥料や合成肥料、化学農薬不使用、天然の肥料や農薬は使用可)、野生(人の手が加わっていないもの)などがあります。有機栽培の認証を取るためには、費用がかかるので、小さな農家さんは無農薬で栽培していても認証を取っていない場合もあるそうです。
個人的には、有機栽培や野生のものを使用したいです。

​栽培方法や認証にいての詳細はこちら→

10、Stade de développement / Stage of development

Plante fleurie/ flowering plant
日本語訳:生育段階 開花中
解説:生育段階によって、植物に含まれる芳香成分が違います。

11、Organe distillé / Distilled organ

Fleurs / Flowers
日本語訳:蒸留部位 花
解説:蒸留部位によって、植物に含まれる芳香成分が違います。

12、Mode d'extraction / Extraction method Distillation à la vapeur d'eau / Steam distillation
日本語訳:蒸留方法 水蒸気蒸留
解説:フランス式のアロマテラピーは基本的に、水蒸気蒸留法と圧搾法で抽出されたエッセンシャルオイルを使用します。レモンやスイートオレンジなどの柑橘類は圧搾法で抽出されることが多いですが、水蒸気蒸留法で抽出されることもあります。その場合、含有成分が全く違うので注意が必要です。​

13、Spécificité biochimique / Biochemical specificity

Linalol 32%, acétate de linalyle 27%,
β-caryophyllène 3%

日本語訳:特性成分 

リナロール32%,酢酸リナリル27%,βカリオフィレン3%
解説:そのエッセンシャルオイルの特徴的な成分が書かれています。必ずしも、含有率の高いものから書かれている訳ではありません。

14、Résidu de pesticides / Pesticide residues Conforme à la Ph. Eur. / Conform to the Eur. Ph 
日本語訳:残留農薬 ヨーロッパ薬局方に準拠
解説:ヨーロッパ薬局方に適合した残留農薬の検査済み

15、Composition biochimique et proportion relative des principaux constituants
(par chromatographie en phase gazeuse couplée à un spectromètre de masse)
Biochemical composition and relative proportion of the constituents
(by Gas Chromatograph with Mass Selective Detector)

日本語訳:生化学的組成と成分の相対的な割合
(質量分析計と組み合わせたガスクロマトグラフィーによる)

​解説:ガスクロマトグラフと質量分析計という装置によって成分を特定します。[16]のグラフはガスクロマトグラフの装置で検出された成分の量(縦軸)と時間(横軸)を表しています。このグラフは、No.2~4の表と対応しています。

17、Conditions opératoires/Operating conditions

日本語訳:動作条件

​解説:ガスクロマトグラフで成分を特定する際に、どういった条件で装置を作動させたかを記載しています。そうすることで、ここに書かれている条件と同じ条件で、同じロットの精油を成分分析した時に、ほぼ同じ結果を得ることができますので、この情報を書くことで、データの信頼性が高まります。

 

 

18、Composition biochimique/Biochemical composition

日本語訳:生化学的組成

​解説:質量分析計で特定された芳香成分の検出された

19:Pics=順番

20:TR(min)=検出された時間

​・21:Constituants=特定された成分

22:%=割合

​・23:Allergen%=アレルゲンの割合

が一覧表になっています。

基本的に、軽い成分から検出され、重い成分が後の方に検出されます。

こちらの表には、精油に含まれるアレルゲンも表示されています。精油に含まれるアレルゲンについてはこちら→

​24、46,5 LINALOL 31.82

​解説:[16]のグラフで46分頃に一番多く成分が検出されています。こちらの一覧表と照らし合わせてみると、その成分がリナロールだったことが分かります。

25、129  89,9  COUMARINE  0.07

解説:129番目に検出されたのはクマリンという成分です。0.07%しか含まれていませんが、血液粘度を下げるなどの効果があると言われており、アロマテラピー用の真正ラベンダーにはぜひ入っていて欲しい成分です。ですが、この成分は、蒸留の際に温度管理と圧力管理を厳密にしないと抽出されない上に、重い成分のため、蒸留の最後に抽出されます。香料用に蒸留される精油は、高温で一気に蒸留をするため、クマリンが含まれないことが多いそうです。アロマテラピーをする際には、軽い成分から重い成分までを丁寧に蒸留した精油を選びます。

​26、99.95

解説:検出された成分の合計が99.95%ということです。ラベンダーには、1,200以上の微量成分や痕跡成分が含まれるそうです。そのため、さすがに全ての成分を検出するのは難しいのかもしれません。

こちらで紹介した成分分析表は、成分分析条件まで書くことで、データに客観性を持たせています。

また、[16]のグラフの成分の検出時間と[21][22][23]の検出された時間や成分量が一致するかも確認しておきたいところです。

No.2
No.3
No.4
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No.5

 

 

 

28、

・Density/比重(20℃) =0.885

・Refractive infex/屈折率(20℃) =1.4601

・Optical rotation/旋光度(20℃) =-0.93

解説:それぞれの精油毎に、比重・屈折率・旋光度の基準値があります。この3つの数値が、基準値から外れていた場合、何か混ぜ物がしてあることが分かります。といっても、最近の偽和は巧妙化しているため、この数値では判断できないとも言われています。​

・Flach Point/引火点 =71℃

解説:こちらは真正ラベンダーの精油なので、引火点が71℃ですが、精油の中には引火点が32℃のものもあります。精油は火の側に置かないようにしましょう。引火点や保存方法について詳しくはこちら→

 

29、EU化粧品規則指定香料アレルゲン

・TOTAL(合計)=32.77%

・LINALOL(リナロール) =32.77%

・GERANIOL(ゲラニオール)=0.52%

・LIMONENE(リモネン)0.36%

・COUMARINE(クマリン)=0.07%

 解説:化粧品として使用する場合、EUではアレルゲンの記載が義務付けられています。精油にもアレルゲンが入っていますので、ある程度知識を持って使用する必要があります。精油とアレルギーについて詳しくはこちら→

30、分析責任者と分析表の発行年月日

解説:この情報が書いてないと、誰がいつ分析をしたかが分からないため、成分分析表の信頼性が損なわれます

日本では、成分分析表を商品に付けたり、ネットで公開することが良い精油の条件として、定着しつつあるのかな~と、私自身感じております。でも、成分分析表って日本語で書かれているものもありますが、外国語で書かれているものも多いですし、読み方がわからないと活用できないと思い、翻訳と解説をすることにしてみました。知らなくても精油は使えますが、精油を安全に効果的に使用するために、一応知っておいた方が知識だと思います^^

ちなみに、フランスでは精油の成分分析をすることは当たり前ですが、それを一般消費者が見ることはないそうです(見たい場合は、メーカーに問い合わせる)

各メーカーが独自の基準に従って、責任を持って販売しているので、成分分析表を公開する必要はない、というスタンスが一般的なようです。なので、成分分析表が公開されていないからと言って、必ずしもその精油の質が良くないとも言えないのかなと思います。

ただ、アロマテラピーが日本や世界で広まるにつれ、残念ながら、精油の偽和というものも増えており、その方法も巧妙になってきているそうです。例えば真正ラベンダー精油にラバンジン精油を混ぜたり、もしくは合成香料を混ぜたり。真正ラベンダー精油は高価なものなので、安価な混ぜ物をすることで利益が大きくなるからです。(精油の偽和について詳しくはこちら→)

合成成分が必ずしも悪いとはいえませんが、天然100%と謳っていながら、そういうものを売るのは良くないですよね。。。

せっかく、体や心に良いことをしようとしているのに、精油の品質によっては、逆効果になりかねません。

​ぜひ、品質の良い精油を選んで、安全に効果的なアロマテラピーをしていただきたいと思います。

アロマテラピーのための精油の選び方はこちら→