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タイム精油について
学名の違うタイム精油
タイムには300以上の種類があると言われています。一般的にタイム精油と言えば、コモンタイムやガーデンタイムと呼ばれる、学名がThymus vulgarisから抽出されたものを言います。他にもアロマテラピーに使用されるタイムには以下のものがあり、含まれる芳香成分が違うため、香りや使用方法、使用時の注意事項なども変わってます。
Thymus vulgarisのケモタイプについて
上記の表に記載してあるタイムの学名なのですが、属名の「Thymus」の部分は同じで、その後の 種小名の部分がタイムの種類によって違います。コモンタイムなら「vulgaris」が種小名ですね。種小名が違えば、植物の種類が違うので、成分も違うんだろうなぁということは何となく想像がつくと思うんですが、ややこしいことに、同じ「Thymus vulgaris」であっても生育場所によって成分が大きく違ってきます。そういったものをケモタイプと呼びます。
ケモタイプの精油の場合、商品名は「タイム・チモール」という感じで、タイムの後にその精油に含まれている特徴的な成分が書かれています。「チモール」というのはフェノール類の一種で、強い抗感染作用があるのですが、皮膚刺激と粘膜刺激、過剰使用で肝臓毒性があると言われている成分です。
同じThymus vulgarisでも、「タイム・リナロール」にはフェノール類はほとんど含まれておらず、比較的使いやすいタイムになります。
状況に合わせて使い分ける必要がありますので、必ずどのタイプの精油なのかを確認してから購入するようにしましょう。
Thymus vulgarisのケモタイプには、以下のようなものがあります。
レッドタイム、ホワイトタイムについて
Thymus vulgarisのケモタイプ精油であるタイム・チモールやタイム・カルバクロールをレッドタイムと呼ぶようです。ホワイトタイムは、このレッドタイムを最蒸留したものを指す場合と、逆に刺激の強いフェノール類を取り除いたものを指す場合があるようです。
どの精油を使用するにしてもそうなのですが、特にThymus vulgarisは生育地によって成分が大きく異なるケモタイプの精油だということと合わせて、皮膚刺激や肝臓毒性(過剰使用の場合)のあるフェノール類を多く含む種類がありますので、必ず主要成分を確認してから、購入、使用するようにしてください。
レッドタイムの中には、合成成分を混和されたものや完全に合成のものもあると言われています。低品質の物を使用した場合、思わぬトラブルになることがあります。アロマテラピーに使用する精油は、必ず品質の確かなものを使用します。