プラセボ効果・ノセボ効果

プラセボ効果、ノセボ効果という言葉をご存じでしょうか?これらは、本当の薬ではない「ただの砂糖玉」であっても、薬だと信じ込んで使用すれば、薬と同じような効果や副作用が出ることを意味する言葉です。人の思い込みによって薬の効果さえ変わってくるのです。それは、もちろん精油にも当てはまります。

睡眠薬代わりに飲んだ砂糖玉で眠れた!?

あるお医者さんから聞いた話ですが、不眠で悩む男性の患者さんが通院されていて、ある時に「今までの薬では効かないから、もっと強い薬を出してほしい」と言われたのですが、あまり強い薬を出すのも良くないので、強い薬を出すと言いながら、ただの糖の玉を処方したそうです。次に来院した時にその患者さんは、「とてもよく眠れた!」と喜んで報告してくれたとのこと。

人の「思い込み」が薬の効果を変える=プラセボ効果とノセボ効果

医薬品を開発するときの臨床試験で、「本物の薬」と「偽薬(本物の薬と外見は同じただの糖の玉)」を使って、薬の効果を調べる実験をしますが、その時に偽薬でもあっても、良い効果が出ることがあり、それをプラセボ(プラシーボ)効果と言います。その反対に、「偽薬」を飲んで、副作用が出ることがあり、それをノセボ(ノーシーボ)効果と言います。

​薬の成分が含まれない偽薬で、薬の効果だけでなく、副作用まで出るというのは驚きですが、実際、人の思い込みの力というのはすごいものがあるということです。ちなみに、先ほどの男性患者さんは、プラセボ効果が出たということですね。

精油には、抗感染作用や抗鬱作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用など様々な効果があります。使い方によっては、医薬品と同等、あるいはそれ以上の効果を発揮してくれることもあります。アロマテラピーをする方は、その効果を期待して精油を使用します。

精油にも薬効がある
「思い込み」で精油の効果も変わる?

ある女性が、人から「○○という精油が風邪に良い」という情報を聞かれました。早速その精油を水に一滴たらしてうがいをしたところ、胸がどきどきして気分が悪くなってしまったそうです。実際にその方に何が起こったのかは、はっきりとわかりませんが、筆者も同じようにその精油でうがいをしますが、使用後、喉の痛みがすぐに治まるという良い効果を実感することはあっても、気分が悪くなるようなことは一度もありません。

精油は、口に入れるとピリピリしますし、もしかすると、「精油は絶対に飲んではいけない」という情報をもともとお持ちだったため、不安になられて、体にも反応が出たのかもしれません。(あくまで私の想像なので、他の原因があったのかもしれません)

アロマテラピーの情報はバラバラ

日本には、色んなアロマの協会があり、協会によって教える内容が変わります。「精油は絶対に口に入れてはいけない」と教える協会もあれば、「品質の確かな精油で、使い方さえ間違えなければ飲むことも可能だ」と教える協会もあります。この違いは、イギリスから入ってきたアロマセラピー(飲用不可)なのか、フランスから入ってきたアロマテラピー(飲用可)なのかが、大きな理由のようです。

協会の講座で学ばなくても、今はインターネットで色んな情報が得られる時代ですが、その情報を書いている人は、自分が協会や書籍で学んだ知識を書くことが多いです。また、色んな考えを持つ人がアロマ関連の本を書かれているので、書籍であっても書かれている内容はバラバラです。

本人が納得したアロマテラピーを

筆者は、最初に習った講座がフランスで教えられているメディカルアロマテラピーだったので、精油を経口摂取する方法も教えていただきました。ですので、精油の経口摂取に関しては抵抗がないため、何か特定の症状に期間限定で使用しますし効果を感じています。

ですが、最初に日本で広く理解された知識では「精油は絶対飲んだらダメ」と習い、その根拠もその協会の考えに沿ったものを用意されて教えられます。ですが実際は世界的に有名なアロマテラピーの権威ある方々や、自然療法の本場のフランスやイギリスなどで本当に厳密なアロマテラピーを教えている方は、「用途や量、期間を限定すれば経口摂取は効果的である」と飲用出来る確かな根拠を添えて教えています。

 

経口摂取はだめだと習った方に対して、安易に「飲んでも大丈夫です」とはお伝え出来ません。なぜなら、精油は使い方を間違えればトラブルの原因にもなりえますし、その方が精油の経口摂取に対して不安を感じていたら、ノセボ効果が出てしまうかもしれないからです。

 

本来健康のために精油を使用するつもりが逆効果になってしまったら残念です。精油を使用する際には、ご本人が納得した状態で使用することでより良い効果を得ることが期待できます。もし自分以外の方に精油を使用する場合は、その方が納得するようにしっかりと説明することが大切ですし、説明しても不安が残るようであれば無理に使わない方が良いのかとも思います。

精油の経口摂取に関して

このことに関しては、賛否両論あると思います。日本では、どちらかというと「精油は絶対に飲んではいけない!」とお考えの方の方が多いのではないでしょうか?

筆者自身は先ほども書きましたように、精油の経口摂取を行います。ただ、このページでお伝えした理由により、人に気軽に勧めるつもりはありません。実際に十分な知識がないのに気軽に飲めば危険なのは事実で、アレルギーの問題もありますし、精油は植物の成分を凝縮したものなので、たとえ高品質の精油であっても種類や量を制限する必要があり、長期飲用や無闇な摂取はしてはいけないと考えています。

しっかりと勉強して飲用しても大丈夫と納得した上で、他の方法より飲用が適していると判断し、高品質の精油を期間限定でなら、経口摂取もOKというのが私の考えです。

​精油の品質に関して

日本で買える精油の品質は、本当にピンからキリまであります。天然100%と言いながら合成成分を混ぜているような精油(偽和)やアロマテラピー用ではなく香料用の精油が売られていたりします。そういった精油はもちろんアロマテラピーに向きません。

 

精油を絶対に飲んではいけないと伝えておられる協会は、精油の品質基準がしっかりしていないメーカーがあることや、経口摂取に対する知識不足などを理解した上で、事故が起こらないように飲用不可と伝える必要があったのかと推測しています。

精油も、ご自身が納得された精油を使用することで、より良い効果を得ることが期待できます。

 

アロマテラピーは、生活の質の向上だけでなく、感染症、ストレス、筋肉痛、スキンケアなど幅広いケアに有効ですので、ぜひ、複数の情報源から学ばれ、納得された上でご使用いただければと思います。